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2001 season 実体験レポート

二〇〇一年 馬場平之助のイタリアスキー探検隊
ドロミテ・ヴァッレイザルコに参加して…
長野県・ちの市出身/楓山 一登

 拝啓  三年前に庭の片隅に植えた正月に飾った梅木が大きく育ち、白とピンクの花を咲かせました。桜も漸く咲き始め信州も暖かくなって参りました。 今年二回目のヴァッレ・イザルコ・スキーでは又又大変お世話になり有難う御座居ました。 お陰様で楽しいスキーが出来ました。帰国後三日置いて蔵王温泉スキー場と、四月に志賀高原で滑り、月末に燕温泉スキー場でスキーより温泉で今シーズンのスキー疲れを癒して、二〇〇一年のスキーは終ります。
左から4人目が楓山一登さん
右端は馬場平之助探索隊長

 今回のブレッサノーネは、イザルコ川畔のホテルで快適に過ごせました。街の中心に近く利便のよい場所でした。橋を渡ってバロッキア広場に高い鐘楼と、大きく堂々たる正面玄関は見事で綺麗な建物でした。内部も広々として明るく、大理石装飾やフレスコ画で飾られ立派でした。大理石の美しい模様を眺め、イタリアは銘石の国だなあと溜め息がでました。街は石畳の細道に色彩の美しい十四世紀の小窓のついた建物が連なり、商店街には数多くの一流品が揃えられ手作りの品々も多く見受けられ立派な街でした。

 スキー場は、市内から近いプロセーゼは、テレキャビンで登った森林限界の上に左右に広々と木も岩もなく、新雪ならば何処を滑ってもよい斜面が続き、たくさんのコースが造られてありました。街から少し離れたマランザスキー場は縦に長い山で、変化に富んだ斜面と長いコースが圧雪整備されてありました。

 ドロミテ・スーパースキー二番エリアにあるクロンプラッツにも足を運びました。標高二二七五米の山頂がゆるやかで丸い独立した大きな山で、麓の三つの町からテレキャビンで登ると一ヶ所の山頂に着き、北側、東側、南側の三方向にゲレンデが開かれているスキー場でした。仲間と滑降中にはぐれても、山頂に上っていけば会えます。三月だったので暖かく、雪は少しゆるみましたが、北斜面のピステは真冬の粉雪で、圧雪も整備も行きとどき、ロングコースを粉煙を上げながら豪快な滑降ができました。それぞれのゲレンデは緩急自在で変化に富んだ多彩なコースでした。Tバーリフトはほんの僅かでテレキャビンが多く、チェアリフトも高速で近代的な設備でした。快晴で、一日中豊富な太陽がさんさんと降りそそぐなかで終日楽しむことが出来ました。山頂からは、南側にドロミテの高峰、反対の北側にはイタリアアルプスの国境の山々とオーストリアアルプスの銀屏風と、あたりを取りまく壮麗な山岳風景を満喫させてくれました。クロンプラッツは再度滑りたいスキー場です。

 セラ・ロンダもできました。イタリアを始め欧米のスキーヤーが一度は滑りたいと憧れている夢のコースを、羨ましがられるでしょうが五回目でオレンジコースをセルヴァからスタートして巡回しました。天候にも恵まれてイタリア晴。どこまでも続く紺碧のイタリアの色の空に突き差すような突峰、巨峰、奇峰のセラの山群をいつも右に眺めながら爽快な滑降ができました。ドロミテ地帯のスキー大遊地の中のセラの観覧車に乗っては滑りを繰り返しながらぐるりと回りました。セルヴァの朝日に輝く岩肌、日中の強い太陽の光を受けた岩峰、セルヴァに辿り着いた時の夕日に染まった岩壁と、山は一日中時間によって表情を変え、ドロミテでなければ眺めることのできない、言葉では言い表されない美しさに感銘させられました。何回滑り回っても飽きることのない世界一のスキーサーキットでした。

 ドロミテ・スーパースキーも回数を重ねるごとにエリアの制覇ができ、十二地帯の完走も夢ではなくなりそうです。五・七・八・九と四番の一部が残っています。一シーズンに二つのエリアを突破すれば三年位で、全エリアを滑降することが出来るような気になりました。

 五日間のスキーがあっという間に終わって帰りは、保養地ブレッサノーネの高地を下ると、渓谷の両斜面から延々と葡萄畑が続く中のワイン蔵で、日本では買うことのできない高級ワインの味みをして、ショッピングしてベルガモのホテルに入りました。

 外見は有り触れたホテルでしたが内部は立派で、部屋に入ると天井が高く広々とし、大理石の浴槽などや調度品と全体の装飾も良く、今迄のホテルの中で一番よいホテルでした。場所もよい所でした。紀元前から住みつき、中世の面影をそのまま残し、十四世紀に造られた城壁に囲まれた丘の上の山の手と、ゆったりとした通りに近代的な建物や商店街が立ち並ぶ下町との中程にあり、観光に買物に便利な場所でした。

 昨年は夕方にベルガモに着き夜の観光だけだったので、見残しを見に、ホテルのすぐ上のケーブルカーで上り、細い石畳の道を歩きアルタの中心ヴェッキア広場の大理石の噴水、向いの十二世紀のラジョーネ宮のフレスコ画。十四世紀に建てられたコッレオーニ礼拝堂の白とピンクの色彩の高価な大理石のはめこみ模様と彫刻の華麗な正面。十二世紀のサンタ・マッジョーレ教会の十五世紀のタベストリー、フレスコ画、象眼細工。十五世紀建造のサント・スピリト教会の人物画等を鑑賞し、ローマ時代の道を歩き下りて行き十六世紀に造られたサンアゴスティーノ門を通ってカッラーラ美術館に入る。十四〜十八世紀の一四〇〇点にもおよぶ絵画の貴重なコレクションを眺めて坂を下り、ビニョーロ通りに行き、十六から十八世紀の記念建造物が並ぶ姿は歴史を想い起こさせる街並でした。アルタは古い家並が沢山残り、そのままの建物を上手にアレンジした可愛らしい商店が多かったです。 一日の観光なのでさっと一通り眺めただけなので、次の機会には腰を据えて鑑賞したい。

 来シーズンは、クロンプラッツのピステが忘れないうちに又行きたく、ドロミテ最北東の七番地帯のアルタ・プステリアに行きたいと思っています。ドッビアーコを基地にして、クロンプラッツに一日、コルティナに日帰りスキーをしながら七番が走破できます。

 御多忙中大変ですが来たるシーズンの探索隊のよいツアーを企画して下さい。
健康づくりに邁進してこれからの夏場を乗り切って下さい。
今後共宜しくお願い申し上げ、先づは御礼申し上げます。

敬具
弐千壱年四月弐拾壱日
           楓山 一登
          馬場平之助様

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