イタリアスキー実体験レポート メンバーズボイス・アンケート イタリアスキー達人のコメント

2002 season 最新実体験レポート

アルプスキークールマイユール&チェルヴィニアと南イタリア
2001.2.17〜2002.3.5
川田 良吉[初回]

モンブランの麓クールマイユール

昼食をはさんで

 バルベニ側のゼロッタは海抜1520mで、ドラディベニ川とalte via(古道?)2号線とを含む幅800mのバルベニ(渓谷)の右岸にある東西に広い平地である。11時半頃なので、このクワッドに隣接するレストランゼロッタで昼食にする。中か外かでテラスを選んだ。ウエートレスが来てジャンは「ビールか何か飲みますか」と言うので「スキーやテニスでは、私は昼間にアルコールを飲みません、その代わり夜はよく飲みますよ」と。二人はそれぞれの注文をし、私はなにか覚えていないがジャンは「これはグリルドビジタブルという。いつか食べるとよい」と言った。なす、にんじん、ジャガイモ、玉ねぎなどの薄いあみ焼きでオリーブ油がうまそうに光っている。食事中、私のスキー暦や外国旅行暦、定年前の職種などのほか、来週のチェルビニアやその後のローマ3泊の予定を話す。バレブランシュの氷河スキーでシャモニに行くためのコメントも貰った。ジャンは銀行員だったことや今の仕事jobが楽しくてしかたないなどと言い、イタリアスキーの最初の今日がこんなに快晴で私はラッキーだと言う。もう少し滑ることにして雪の上に立つ。

 北にはモンテビヤンコの中腹が見上げられ、4段程のオーバーハングがある斜面でバルベニに突き刺さる。ストックで角度を目測して60°はありますねと言うと「もっとある。屋根だ」と言う。800mのバルベニの幅を引けば相当な斜面だ。目の前のまばらな木立の元に広場があり、滑り台や戸を立て閉めた建物がある。「夏には、大勢の子供たちがピクニックに来てここで遊んだり、その向こうのモンテビヤンコに登る。ジグザグするのが登山道。針葉樹は△△といって私たちはこれを大変愛し、その実は大きい。」と言って落ちてる10cmはある松ぼっくりに似た実を拾う。(後にバチカンで高さ2mもあるこの実のモニュメントを見る。)西を指し「晴れた夕方には空がピンク色(赤とは言わない)に染まりそれは美しい。どの季節にここへ来ても楽しい」。「ジャンはTroubadour(吟遊詩人)」ですねに、ニッコリとした。


 休んで寒くなったのでサニーサイドに行きませんかと言うとジャンも同感し、再びゼロッタクワッドに乗る。後ろを振り返りモンテビヤンコのワイドな山稜と氷河と青空の全容を心に刻んだ。クワッドトップのコウルバゼレウナからシェクルイ側に戻り、プランチェクロウからのクワッドに乗った時、一人の少年が間に座った。リフトの上で前をじっと見ながら自ら進んでよく話をした。降りてから「話し好きな子ですね」とジャン。「多分、イギリスから来たと思うが、見知らぬ土地で見知らぬ人に話しをするので、快活な子ですね」と私。ジャンは南側のスキーリフト(円板におしりを当ててスキー板を雪面に滑らし引っ張ってもらう方式)に案内した。ポールを滑る。次に、シェクルイ側の起伏のある中斜面でジャンは時々ジャンプで先導する。私はあえて屈伸で板を雪面から離さない。結局、私が早い。これはスキーテクニックでジャンはこれを誉めた。

 いくつかのスロープを滑ってプランチェクロウの食堂で休憩。2時頃か。ここでもジャンは何人かと挨拶をする。二人はカプチーノをすする。ゲレンデマップを広げて「これで大体のピステを滑った。」と書き込むジャンにお客が一人ではと思いながらも「もう少し」と頼む。

 外に出てジャンは隣のレストランを指してあの店は評判のレストランだと紹介した。壁にはChristiania Bar Ristorante Pizzeriaと二段に大きく書いてある。雪の上に立って私は「ジャン、あなたは単にスキーガイドであるだけでなく、よいインストラクターでもある。しかもイタリアやこのゲレンデの他クールマイユールの人々に親近感を覚えさせる。ありがとう。」と心から述べた。同じゴンドラやリフトに乗りコースを変えてまた何本か痛快に滑ってから終わりとなり、ケーブルカーに向かう。下の駅の前のレンタル店にスキー板とスキー靴を預け雪靴に履き替えてジャンの車を待った。ジャンは車で私をホテルの玄関前まで乗せている間、アオスタバレイの対岸へ歩いて5分の所にスポーツランドがあってサウナや温水プールがあるという。車から降りた二人は固く握手をし、私が「私はあなたを友達と思う、今日一日をありがとう。」と言うと、ジャンは「友達と思うか」と言った。私はジャンの車を見送った。4時頃か。


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