イタリアスキー実体験レポート メンバーズボイス・アンケート イタリアスキー達人のコメント

2003 season 最新実体験レポート

三月。アオスタ探索隊。ヴァッレブランシュ氷河大滑降。
2003.3.20〜2003.3.28/楓山 一登[18回]

 3月のクールマイユールは、初日は吹雪かれましたが、後日は天候は良く、今回の目玉のツアーであるヴァッレ・ブランシュの氷河スキーが晴天の下できました。モンテビアンコの麓の谷から3本のロープウェイで3,470メートルのプンタ・ヘルブロンネルに登りました。1基と2基は中型のゴンドラで3基目は6人乗りの小型ゴンドラで全長4,481メートル、標高差2,081メートル約32分で乗り継いで一気に登りました。山頂駅のこんな高い所に軽食喫茶店があり、エスプレッソが街で飲むのと同じだったのには驚きました。イタリアの良さを感じました。展望台に上ると、目に飛び込んできたのは、眼下の亀裂の凄ましい氷河から切り立つ岩壁の聳え立つヨーロッパアルプス最高峰モンテビアンコが5.4キロの目の前を取り巻く一群の上に荘厳な姿を見せ大自然の醍醐味に触れた。

モンブランの眼下クールマイユールの見事なオープンスロープ

 フランス・スイス・オーストリアの秀峰、ドロミテ・アルプスの名峰が、360度の大パノラマが眺望できました。想像を超えた自然のスケール感に圧倒されました。バールで全員ベルトで股、腰、胸、肩を巻かれ、これは只事のスキーではないと思いました。ヒドゥンクレパスという一見するだけでは判断できないクレパスがあるためガイド同行の必要と諸説明があり、スタート。昨日の新雪で氷河全面大雪原。誰も滑っていないのでガイドがラッセルしてコースを作り、ブレハムプルー(制動プルーク)斜滑降、スピード制御のフエルゼンシープ(踵の押し出し)、ザイルドルッチェン(横滑り)、直滑降の訓練でした。パラレルターンなんて必要ありませんでした。

 これらの種目はたくさん習ってきましたが、これほど長くたくさん滑ったことは、私の長いスキー歴の中で初めてのことでした。スキーはスポーツと言われていますが、このヴァッレ・プランシュ氷河スキーは、スポーツとはかけ離れた難儀の氷河滑りのスキーでした。長い道中苦難の連続でしたが、凄い氷河の自然の生の姿を目の前、横に見、針峰群の高峰を身近に見ることができたことは、だれでも出来ることではない貴重なスキーの経験が出来たことは、スキー人生の中に輝かしい1頁がつくられました。コースがよく出来てシャモニーの町まで滑れる時にもう一度滑りたいです。

 3日目は、天候も良く、ラ・トゥイールに行く。前回天候悪く滑れなかったので、今回は滑りたいと願っていた。クールマイユールから20分でスキー場に着いた。近かった。クールマイユールのクレスタ・タカパから6キロのロープウェイを架ければつながり、途中にもたくさんのスキー場ができそうに思った。ラ・トゥイールはフランス側を含め、四方渓谷に囲まれ、谷からの原生林の上の広大な台地でした。下部は林間コースの急斜面、上部はオープンスロープで、全山オフピステの中に中級コースが主に造られて下部の林間コースに繋がっていました。屋根あり谷あり起伏を一つ超えるとその向こうに又起伏。波のように山がうねっているようでした。山頂まで登って滑降して行くと、山もぐるりとひと廻りするような長い緩斜面がありました。フランス側のゲレンデも滑りました。頑丈に作られたTバーリフトが長かったです。リフトにも乗り中級斜面を滑降しました。ラ・トゥイールのスキー場は景観図を見ながら滑っても迷いそうなスキー場です。独立した丸裸の山で、頭は丸坊主なので、四方から風を受けやすい山のようです。最終リフトで山頂に向かった時、強風で顔が冷たいというよりも痛かったです。強風でリフトが止まることが多いと思いました。濃霧だったらオープンスロープは滑れません。迷って危険なゲレンデです。林間の中のスキーだけになると思いました。強風に吹かれて登った2,576メートルのシャドウラー山の岩壁の下から最後の滑降で、オープンスロープの中級コースが迂回して林間コースに入り、中央広場まで滑り込んだコースは長かったです。8キロ位あったと思います。スキー場は、コースの幅は広く造られ、圧雪整備がよくできて、雪も固くなく良く滑る雪でした。このスキー場は、2日や3日では全コース滑ることはむずかしいです。

 4日目は、天候が良く、クールマイユールのヴァル・ヴェニのゴンドラで登って林間コースを谷間からリフトで上って下側から滑って上がって行った。モンテ・シェティの岩壁の下に上り稜線を反対斜面のシェクルイのオープンスロープを滑降して、ゲレンデの中に建てられた山小屋レストラン・メゾン・ウエイュで昼食にしました。ピザとパスタ数種類大皿に盛り合わせた美味しい料理でワインを飲み、最後に廻し飲みカクテルのクロッラで盛り上がった食事ができ、みんな喜びました。素朴なレストランですが、味と雰囲気はピカ一でした。午後は、初日に行かれなかった2,624メートルのクレスタ・ユーラまで小さなゴンドラで登り、スキー場の最高所から、ヴァル・ヴェニの谷に流れ込む幾つかもの氷河と、モンテビアンコ連峰を間近に眺めながら豪快な滑降はすばらしかったです。クールマイユールでなければ出来無い、長い滑降コースが展望台でありました。クールマイユールは、4回来ましたので、リフトも斜面も全部滑ることができ完全征服できました。

 スキーの帰りは、ワイン酒醸造所探索で、今回はイタリアワインの名門バローロでした。葡萄畑の丘を登りつめた山の中に、エマヌエーレ2世の狩猟から始まったワイン造りで、古い館が現在も使われていました。工場の入口の丘の斜面の葡萄畑は、古代ローマ劇場のように扇状に開け、整然と綺麗に葡萄棚が作られてありました。工場内の案内で、貯蔵された大きなステンレスのタンクと大樽小樽が何棟にもたくさん積み並べられ大ワイン蔵でした。試飲や蔵元での高級ワインの買い物も出来ました。近くの田舎のレストランで美味しい田舎料理とバローロを飲みながら食事ができました。トリノは、沢山の中世の建物が建ち並ぶ古い歴史のある街でした。今まで行かれた古都は、石畳の曲がりくねった狭い通りの町が多かったのですが、トリノは碁盤の目のように道路が直交し、広場のたくさんあった都市でした。イタリアン・バロック様式の美しい街並みはフランス的な洒落た雰囲気の街でした。ホテルの近くのポルタィヌオーヴァ中央駅に行き、市内探索のスタートをしました。駅前の大きな広場カルロ・フェリーチェからトリノの繁華街を進むと、突然開けてサンカルロ広場に入る。二つの教会が両側に門のように建っていた。ファサードの彫刻が見事でした。広場の中央にイタリア王国統一の初代国王、エマヌエーレ・フィリベルトの騎士像があり、周辺はアーケードになって古くからの格式あるカフェが店を構え、買い物や散策で賑わっていました。さらにローマ通りを進むと突然広々とした空間になる。カステッロ広場で、中央に城があり、周囲にはマーダーマ宮殿、王宮、教会が建ち並ぶトリノの中心地、トリノの貴重な財産で、この広場からトリノの歴史が始まったと言われている重要な建物ばかりでした。王宮の裏に王の庭園があり、市民の憩いの場、広場の奥の北側にルネサンス様式の大聖堂ドゥオモが建ち、深い緑色と白の美しい壁面で、クーポラ、鐘楼が高く立派な教会でしたが入りませんでした。少し離れた所にトリノのシンボル、モーレ・アントネリアの高い塔が建ち、眺めてサン・カルロ広場の北側にある17世紀のバロック様式の科学アカデミー宮殿に入り、重要な美術館は見ないでエジプト博物館が今回の目的であったので入館。ヨーロッパで最も充実した博物館で、1・2階の広い部屋に彫刻、立像、座像、ミイラ、石棺、古代エジプト文明のコレクション、パピルスの巻物、ミイラ、墓碑、ガラスや宝石、陶器、織物、碑文、土器片などが展示され、時間をかけて鑑賞しました。カイロの博物館に次ぐ規模といわれているだけあって、これだけの物を集めて運んできたものと感心しました。全室を見て外に出ると夕方でした。ポー通りのアーケードを歩いて行くとまた大きな広場に出て、中世の建物がポー川岸につづき、両側はアーケードのある豪華なショーウィンドを眺め、買い物をして横道に入るとカルロ・アルベルト広場に出る。カリニャーノ宮殿が建ち、堂々とした17世紀の大宮殿であった。バロック様式のファサードとマニエリズム様式の窓の特徴のある縁飾が美しい。イタリア統一王国の最初の議会が置かれた建物で、広場には市が開かれていた。リチャード・ジノリの古い器を見つけ買って帰る。ホテルに近い場所でした。夕食ぎりぎりの時間で、全員で予約していただいたレストランで、イタリア・クールマイユール探索最後の晩餐を楽しくできました。ホテルのバールで最後の夜をグラッパを飲みながら5日間のスキー諸々の話の中で、ヴァッレ・ブランシュ氷河スキーは、楽しくなかった。苦しいスキーで、2度と行きたくない声が多かった。でも、フランスの国からもスイスの国からも眺めることのできない、モンテビアンコ、チェルヴィーノ、モンテ・ローザの名峰三山を眺めることができるのは、イタリア側からだけである。ラ・パリユから3基目の最終ロープウェイで登った3,470メートルのエルブロンネルの展望台から三名峰が眺められ、手の届きそうなモンテビアンコを出頭に、アルプスの大パノラマの広がりと、眼下には凄じい大氷河のクレパスに吸い込まれそうな光景に歓喜の声をあげ、脳裏に深く刻み込まれたことと思います。苦難であったが素晴らしい経験ができてよかったです。

 イタリアのスキー探索は、広大なゲレンデを滑り、アルプスの北麗な山岳風景を眺めての美味しいイタリア料理の食事とワインを飲み、帰りには、2000年以上もの歴史が現代に息づき、個性豊かな魅力に溢れる古都の観光と一流のイタリア製品の買い物ができます。イタリア・スキーは、一度に纒めて全部できる素晴らしいツアーです。今シーズンのホテルは、スキー場のホテルも都市のホテルも、清潔でサービスが良く、広い部屋で寛ぐことが出来、美味しい料理が食べられ満足でした。都市のホテルの朝食も良かったです。ISCもよいホテルを確保するようになり、よい傾向です。
今後も参加者に喜ばれるホテルを予約してください。

 来年は、ドロミテ・エリアの探索をお願いします。
今後共宜しくお願い申し上げます。来年のイタリア・スキーに備え、体力作りに励んでください。まずは御礼申し上げます。


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